鎌倉の住宅 05 外壁下地合板・垂木工事

「鎌倉の住宅」の工事の様子をお伝えします。

現場では外壁の下地となる構造用合板が張られ、屋根の通気垂木も施工されました。
建物の外周が閉じられ、ようやく“建築としての輪郭”がはっきりと見えてきました。

内部に入ると、まだ窓は入っていないものの、光の入り方や視線の抜け方が感じられるようになり、
空間の性格が少しずつ立ち上がってきています。
外部が閉じられるだけで、これほど空間の印象が変わるのかと、毎回驚かされます。

2階に上がると、よりその変化が分かります。
まだ荒々しい下地の状態ですが、天井の高さや梁のリズム、スキップする床の関係性が、
設計時に思い描いていたスケール感に近づいてきました。

リビングの最も天井が高い部分には、ハイサイドライト(高窓)が取り付く予定です。
この窓は、周辺住宅の視線を避けつつ、山並みと空だけを切り取るように高さを設定しています。
鎌倉という土地において、「何を見せて、何を隠すか」はとても重要なテーマです。
この住宅では、日常の中にさりげなく山の気配を取り込むことを意図しています。

通気垂木が掛かったことで、バルコニーの屋根形状も見えてきました。
約2m弱の奥行きをもつ、少し贅沢なバルコニーです。

屋根がしっかりと張り出しているため、雨の日でも外に出ることができ、
単なる“バルコニー”ではなく、もう一つの居場所として使える外部空間になります。
内と外の間にある、半屋外のような存在です。

このバルコニーに面して、大きなサッシが3枚連続して設置されます。
室内にいながらも外の気配を感じられるよう、できる限り視界を遮らない構成としています。
鎌倉の穏やかな空気や光を、室内へと引き込むための装置でもあります。

バルコニーからは庭が見渡せます。
室内―バルコニー―庭と、緩やかにつながる関係性が、この住宅の大きな魅力の一つです。

屋根に上がると、ハイサイド窓が設けられる面の先に、山の稜線が広がっています。
住宅地でありながら、ふと視線を上げると山と空がある。
鎌倉らしい、住宅と自然の距離感です。

工事はまだ続きますが、設計時に思い描いていた「光の取り込み方」「視線の抜け」「内と外のつながり」が、少しずつ現実のかたちになってきました。

完成に向けて、引き続き丁寧に進めていきたいと思います。